中町いずみさんインタビュー 2020


※本インタビューは本年5月に電話にて行ったものです 中町いずみさんインタビュー

ラッパみたいなお花とか…

花田:今回の展示会へ出品されるものから何点か選んでいただき、お話を伺いたいと思います。
まず、色絵輪花小鉢です。
元々このかたちはありました。(以下花田-)

中町いずみさんインタビュー

中町:新しく文様を考えました。
花は描きたかったんです。
昨年、地元の夏山に行ったときに黄色い花をたくさん見たので、モチーフに面白いなと思いました。
春や夏って、黄色い花が多いですよね、オレンジだったり…。
ラッパみたいなお花とか(笑)。

-:元々あったお花畑とは雰囲気が変わりました。

中町:黄色、緑、茶色の組み合わせが好きです。
茶色の線を入れたことで、全体が締まったなと思います。

中町いずみさんインタビュー

-:このかたちもバリエーションも増えてきましたね。

中町:このかたちが初めて作った輪花鉢でした。
最初のものをベースにしつつ、型も何度か作り直しています。

-:使いやすい大きさ、かたちでもあります。

中町:自分でもよく使っています。
朝ヨーグルトにフルーツ入れたり、昼食や夕食で煮物に使ったり。

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カレーやトマト系

-:続いて吸坂手です。
最近、吸坂手増えましたね。

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中町:前からやってみたいと思っていました。
最初は釉薬が素地に馴染まず色々試して、やっと見ていただけるようになりました。
今回は「花器に花」をモチーフにしています。

中町いずみさんインタビュー

-:ご自身ではどのように使われていますか。

中町:はい。
茶色オン茶色ですが、意外とカレーが合います。
トマト系の料理も良かったです。
あと、普通に煮物。結構、なんにでも合いました。



文様の構成について

-:続いてファームパターンのマグカップです。
文様が目を引きますね。

中町いずみさんインタビュー

中町:以前から描いている羊に花や鳥を加えていくうちに、にぎやかな牧場っぽい雰囲気になってきて「連続文様にしたら面白そう」と思い、こういう構成になりました。
正三角形、逆三角形、正三角形・・・の順にパターンが連続しています。

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-:アヒルの上は…。

中町:ボートで、その上に火がついている薪があります。

-:三角形が上下反転して連続していく構図は面白いですね。
中町さんがうつわの文様を構成するとき大事にされていることは、どのようなことでしょうか。

中町:元々は細かい絵や幾何学の連続文様を描くのが好きなんです。
でも、料理を引き立てることを考えると余白も必要ですよね。
ワンポイントのほうが使いやすいこともあります。
それなので最近はシンプルなものが多いのですが、その反動でたまに描き込みたい衝動に駆られることがあります(笑)。

-:そうなのですね(笑)。
こちらのマグカップはご自身でも使われていますか。

中町:毎朝これで、カフェオレを飲んでいます。
昼前から、ほうじ茶です。

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わたしの仲間

-:かたちが印象的な耳付き小皿(孔雀)です。

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中町:そうですね。
私の中では珍しく10年以上にもわたって長い間作っているものです。
新しいものを作るほうが多いので、こうやって残っているのは、虎小皿とこの耳付き小皿くらいです。
この耳付き小皿がきっかけで、色々な人が私の仕事を知ってくれたと思います。

-:中町さんにとっては…。

中町:一緒に成長してきた、仲間みたいな存在です。
昔のものと、今作っているものを比べると、いつの間にか、絵のタッチや大きさ、散らし方、余白の取り方なんかも変わっているんです。
同じかたち、柄なのに面白いですよね。

-:これは何に使っていますか。

中町:菓子皿が一番しっくりきます。
SNSでも使ってくださっている方々の写真を見ることができるのですが、皆さんとてもうまく使ってくださっていて、本当にうれしいです。
そうそう、私は意外と取り皿としても重宝しています。

中町いずみさんインタビュー

楽しめた新作づくり

-:展示会に向けてお願いします。

中町:今回の新作は昨年秋から今年の春先にかけて作ったものです。
新作作りを心から楽しめました。
お客様にも楽しんでいただければ嬉しいです。

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