吉岡 将弐、初個展を控えて ―直前訪問記―


吉岡 将弐、初個展を控えて
―直前訪問記―

吉岡将弐、初個展を控えて

金沢に工房を構える吉岡 将弐さんを訪ねたのは
大雪警報の出た1月中旬のことでした。
到着してみると すでに雪は止んでいますが
辺り一面真っ白、
直前まで 大雪に 見舞われていたことを 物語っていました。
初めての個展が始まる2月8日まで 余すところ3週間足らず
この天候の中で 吉岡さんは
最後の追い込みに 今 全力で奮闘中といったところです。
仕事場には 仕上げの 焼成を待つ 絵付けを終えた最終段階の生地が
うず高く積み上げられています。

吉岡将弐、初個展を控えて
吉岡将弐、初個展を控えて

この数ヶ月 黙々と 絵付けに 取り組んできたのでしよう。 
目を凝らすと 花唐草 蛸唐草 みじん唐草を中心として
細やかで華麗な文様が 克明に皿や鉢に描き込まれています。

吉岡さんが 陶芸の道に入ったのは22年前、
当初は 皇室の食器を手掛ける妙泉陶房で 精巧を極める技を会得し
後に 人気の九谷青窯で 日常うつわのセンスを磨きました。
独立してからは 古伊万里、古染付の見聞を広め
幅広く伝統的な文様の習得に没頭したのです。
恵まれた才能に加えて
修練で培った巧みな筆遣い・・・。
今や 数少なくなった 本格的な染付作者としての地歩を固めています。

花田では 今まで同世代の作者と
何回か グループ展を重ねてきましたが
ひとりでの個展は初めて。
満を持しての初舞台に向けて
高まる気持ちを胸に秘め 準備に余念がありません。

吉岡将弐、初個展を控えて
吉岡将弐、初個展を控えて

寡黙で多くを語らない吉岡さん、
一つ一つを丹精込めて 繊細に優美に仕上ていく姿勢に
厚い期待を抱くのです。


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