生島明水さんインタビュー 2022


アタッシュケースで遠足に

花田:生島さんは小さいころからモノを作ることは好きだったのですか。(以下花田-)

生島明水:小さいころは裁縫が好きで、自分で作ったカバンで小学校に行っていました。
遠足用の鞄を作ったり…。

-:遠足用の手作りバッグ!
目的がはっきりしていますよね。
どんなバッグになるんだろう。

生島明水:それなんですけど、その時に作ったバッグは、とても遠足ぽくなくて…。
スーツケースみたいな、これくらいの大きさで、チャックで上の蓋が全開して、厚みは10cmくらい、A4サイズくらいで…。

-:それ、アタッシュケースじゃないですか(笑)。

生島明水:そうそう、で更にここに取っ手がついていて…。

-:会社から直接遠足に来ちゃったビジネスマンみたい。

生島明水さんインタビュー 2022

ガラスとの出会い

-:その後、美術大学に進学されます。

生島明水:モノ作りが好きだったのと母がずっと絵を描いていたのでその影響でアート系の仕事をしたいなと自然に考えるようになりました。
美大に入るのに少し時間がかかりましたけど、美大でガラスと出会いました。

生島明水さんインタビュー 2022

-:ガラスとの出会いは大学だったのですね。

生島明水:多摩美(術大学)には立体デザインというのがありました。
「立体だし、デザインだし、いいじゃない!」って決めました。
素材としては金属かガラスを選ぶわけですが、ドロドロしたガラスに感激してしまい…。
「キレイ!」ではなく「なにこれ?」って感じでした。
ガラスって工程も分かりやすくて、見た目、面白そうじゃないですか。
4年生が色々作っている姿も格好よく見えました。

-:大事ですね、そういう漠然とした憧れ。

生島明水:吹きガラスは今でも苦手意識があります。
その日上手くいっても、明日上手くいくとは限らない。
で、今日失敗したことはちゃんと考えて、でも引きずらずに、明日に向けて取り組んでいく。
まあ、そんな風に考えられるようになったのは最近ですけど。

生島明水さんインタビュー 2022

ゴリラ グラス ガラージ(GGG)

-:卒業後、賢さんと渡米し、帰国後ゴリラグラスガラージ(GGG)を西伊豆で立ち上げます。

生島明水さんインタビュー 2022

生島明水:吹きガラスに真剣に取り組むようになったのは工房を作ってからです。
それまではキルンワークをやっていたんですけど、工房に吹きガラスの設備を作ったので吹きガラスをやらざるを得ず、自然と吹きガラスで仕上げる仕事が増えてきました。
となると必然的に夫婦二人での作業で制作するスタイルになりました。

-:ガラスの仕事はアシスタントとの連携も大切ですね。

生島明水:私、アシストするのも好きなんです。
特に(生島賢さんの)ゴブレットのアシスト。
ゴブレットアシストが今は一番楽しいかも。

-:ご自身のムリーニのお仕事も順調です。

生島明水:実は、私が「一番いいな」と思ったものはたいてい人気がなくて(笑)。
そこはズレているんですよ、完全に。

-:明水さんの元に戻ってきたかったのではないですか。

生島明水:そういうことにしておきます(笑)。



ムリーニの魅力

-:今、明水さんの仕事の中心はムリーニやレースです。
それらの魅力は何ですか。
ムリーニやレースには、工程に様々な要素が含まれています。

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生島明水:私にとってのムリーニの魅力は苦手な吹きガラス作業の前に、ムリー二を並べる楽しい時間があるということ。

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生島明水:そしてそのムリーニの模様が熱によって揺れて、同じ模様であってもひとつとして同じにならないところです。

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生島明水:私の作っているムリーニはどれも単純で、ムリーニ単体に凝るというより、ムリーニの模様と色と配置の組み合わせを楽しんでいて、最終的な仕上がりの感じはムリーニワークにしかできないことだなと思っています。
わたしは、連続した模様が好きなんです。
壁紙やテキスタイルで水玉とか。
ガラスでそれを作ることが出来るわけです。

-:最初から全体の構成は考えておくのですか。

生島いいえ。
まず、パーツ置き場に行って「昨日これ(パーツ)引っ張った(作った)から、まずそれをメインに使おう」という風に始めて「この色にならこの色を合わせよう」みたいなことを考えながら作っていきます。
その時その時の考えでやるんです。
例えば、やっているうちに、どこかの民族衣装っぽくなると「じゃあ、こっちの下の色をこういう感じにしよう」とか、爽やかぽくなったら「今日はさわやか系だあ」とか…。

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-:その即興が生島さんの仕事の楽しい雰囲気を出しているのですね。
明水さんの仕事は明るくて、元気がでます。

生島明水:でも、最初に作ったのは透明と黒のシックなものだったんですよ。

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-:意外です。

生島明水:その後、色を加えていって「やはり、自分は色を好きだなあ」って感じました。
楽しいですよ。
伊豆は、いつもどこかにお花が咲いていて…、もっと言えば、花だけでなく、海も山も…カラフルですよね。
そういうものが、自然に自分の中に入ってきているんだと思います。

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-:そういった生島さんならではの世界に魅せられるフアンの方も多くいらっしゃいます。

生島明水:私自身、人前に出たり、人と接することはあまり得意ではありません。
私はうつわを作ることでなんとか人と繋がっている。
うつわを通して人と接する機会をもらっているのだと思っています。
以前、アイスクリームグラス を求めていただいた方に「使うとすごく楽しくなる」という言葉をかけてもらったことがあって、とてもうれしかったです。
何よりの励みです。



-:花田の展覧会に向けて。

生島明水:うつわをそのまま使うのももちろん楽しいんですけど、この間単色のリムプーレートを作って、ソーサーとしてストライプデザートグラスと組み合わせたんです。
組み合わせは無限ですよね。
それがかなり楽しいんです。
食べ物の違いもあるし、使う時間帯やシーンの違いもある。
私のうつわを色々楽しんでもらいたいなと思います。

-:展示会、楽しみにしています。

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