工房を行く ~林京子 直前訪問記~



2月5日から始まる林京子さんの新作展を控え
窯焚きが最終段階に入ったという知らせを受けて
1月22日 石川県能美市にある工房を訪ねました。
220点もの膨大な量の新作を作るため昨年の10月を皮切りに
既に 素焼き、本窯を繰り返し4~5回づつ焚かれているそうです。
その最終仕上げは 酸素を遮断して一定の温度を保ちながら
4時間半ほどかけて焚く「還元」という方法の窯です。

この窯で 林さん特有のあの透き通るような柔らかな白い質感に仕上げます。

仕上げを待つ、釉掛けされたうつわがずらり。 還元の窯焚きの様子。

今回の林さんのテーマは”集いのうつわ”です。
お客様の要望もあって
林さんは前々からパーティーや宴を楽しく彩るうつわ制作に
取り組んでみたかったと言われます。
そんな長年の思いや夢もあって
既に出来上がってズラリ並べられた
宴の主役を務める大皿、盛り鉢、トレイ等の個性的な華やかさは正に出色。
今まで目にしたこともないような独創的なうつわの形、
そこに鳥、魚、野菜、果物のユニークでユーモラスな文様が遊びます。
ご飯茶碗、小丼、小鉢、取り皿、小付、フリーカップ、ミート皿を始め
脇役達も負けず劣らず充実しています。

220点の”集いのうつわ”がつくる”林京子ワールド”の出現です。

今回も、林さんならではの楽しい絵付けがたくさん揃いました。

なかでも目に付く新作を手に取って
林さん夫妻と使い勝手や宴での活躍ぶりを想像しながら
あれやこれやと語り合います。
話し合いながら   
林さんの主婦の立場からの豊かでチャーミングな発想に
感服してしまいます。
これから訪れる卒業、入学のシーズン また誕生日や記念の至福のひと時
宴を盛り上げ 集う人の はじける笑顔を
思う時 思わず胸が高まります。

うつわそのままの温かい人柄に心も和みます。 この場所で魅力的な文様が描かれます。

■企画展名
集いのうつわ 220 -林京子 新作展-

■開催期間・場所
期間 : 2014年2月5日(水)~ 15日(土) ※期間中無休
場所 : 「暮らしのうつわ 花田」 2Fギャラリースペース

■展示内容
絵変り尺皿 おしゃれプレート(楕円、長角、細長) 飯碗
フリーカップ ドロップ小付 他


■作者プロフィール
武蔵野美術短期大学卒業
武蔵野美術大学専攻科卒業
横浜市陶芸センターに助手として在籍
九谷青窯に在籍
独立

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