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吉田学さんインタビュー 2020


花田:今回出展いただくうつわについてお話を伺いたいと思います。
まず織部小丼です。(以下花田-)

吉田学さんインタビュー 2020

吉田:今回はサイズを小さくしました。
お使いになる方々のアイデアもありましたが、主には自身の食生活の変化です。
大食漢の息子たちが二人とも大学入学して岡山と長崎に行ってしまい家にいないので、つられて自分も少食になってしまいました(笑)。

-:吉田さんは丼ぶりで何を召し上がりますか。

吉田:かつ丼、牛丼などのご飯ものです。
ガッツリ系ですが、今回の小丼はご飯が入りすぎないようになっています(笑)。

-:丼ぶりを作るとき、吉田さんが大事にされることは何ですか。

吉田:飯椀と一緒で、口作りと手取りです。
口に当たった時の感覚は大切で、口が厚すぎると、食べたときの邪魔になりますし、使い捨て容器で食べているような感覚になってしまいます。
ただ、いつでも薄いほうがいいわけでもなくて、芋焼酎なんかは薄い口づくりだと、スッキリしすぎてしまいます。
芋焼酎はグッとくるほうがいいので、厚めの口づくりが好みです。

-:手取りについてはいかがですか。

吉田:高台を高めにしました。
いつもは8mmから1cmくらいなのですが、今回は1.5cmとっています。
熱いものをいれても手に熱が伝わりすぎない高さにしました。

吉田学さんインタビュー 2020

-:麺類には使われますか。

吉田:ベトナムのフォーが意外と合います。

-:なるほど。パクチの色が合いそうですね。



-:このボウルは手頃な大きさで使いやすそうです。

吉田学さんインタビュー 2020

吉田:これも自分の食生活の変化によるものです。
肉じゃが、お浸しなどの副菜を、ちょっと入れたい時に。
もちろん銘々でも使えるし、二人家族なら盛り鉢にも使えるようにしました。

-:こちらは逆に高台が目立ちませんね。

吉田:丸くしました。
試作段階でいい感じに仕上がったので。

吉田学さんインタビュー 2020

-:吉田さんの場合、試作はどうやって進んでいくのですか。

吉田:普段は、盛りたい料理と食べたい食べ方があって、思いついたときにそれをメモしておいて、仕事場で形にしていきます。
ただ、このボウルは、かたちが先にできてきました。

-:そうなのですね。このかたち、用途の幅が広そうです。

吉田:鶏レバーの甘辛煮も合いますよ。

-:晩酌大好きな吉田さんらしく、酒の肴(笑)。
ところで、吉田さんの「酒の肴Top3」教えてください。

吉田:1番は刺身で、特にイワシです。
酢で〆ることもせず、ショウガ醤油で。
2番は丸腸のみそ煮込み。油がすごいですけど、美味しいです。
3番は肉野菜炒めで色々なスパイスを楽しんでいます。

-:楽しそうですね。

吉田:楽しいです(笑)。



-:続いて楕円プレートです。

吉田学さんインタビュー 2020

吉田:朝ごはん用で、スクランブルエッグ、ソーセージ、クロワッサンがちょうどよくおさまります。
僕自身はあまり朝食を食べないのですが、パン好きの妻が「朝ごはん用のプレートを作って」と言ってきたのがきっかけです。
かたちはフラットにしました。

-:そのせいか、見込みに織部釉が流れ込まずに、全体的に艶やかな印象です。
これもまたいつもとは違うキレイさですね。
あと、吉田さんはいくつか楕円のうつわを作られていますが、今回はどのようなイメージですか。

吉田学さんインタビュー 2020

吉田:パンをイメージしていたので、丸みのある楕円というよりは、直線的なものにしました。



-:6寸、7寸プレートはいかがでしょうか。

吉田学さんインタビュー 2020

吉田:今までやったことのない方法で作っています。
通常、フラットなうつわを作るときは紐づくりをろくろで平らにしていました。
今回はまずギリギリまで平にして、ひっくり返して、さらにそれを叩いて平たくして乾くのを待ちます。
土は乾きながら元の形に戻ろうとするのですが、その多少の戻りがちょうどいいです。



-:フラットなお皿、いいですね。

吉田学さんインタビュー 2020

吉田:近所のイタリアレストランでフラットなガラスのうつわにカルパッチョが出てきて、「あ、これを織部で作ろう」って思ったのがきっかけです。



-:やぶれ鉢は、つちものらしいネーミングです。

吉田学さんインタビュー 2020

吉田:元々はもっと縁までバリバリに破っていましたが、ちょっとやりすぎてしまって(笑)、用途を損ないそうだったので、縁はなだらかにしました。
昔はもっと破れていたんですよ。
ただ相変わらずの作り方で、成形の時にはうつわの内側だけしか触らずに伸ばしているので、かたちもよりランダムに整っていない感じになります。
外側は全然触っていないので、テクスチャーも自然な感じで野趣があると思います。
紐づくりでしかできないやり方なので、僕ならではの仕事かなと思っています。

吉田学さんインタビュー 2020

-:何に使っていますか。

吉田:煮物だったり、里芋、こんにゃくを炒ったものだったり・・・、そんな感じです。
あと、トマトと卵の炒め物。

-:どれも合いそうです。

吉田学さんインタビュー 2020

-:展示会に向けて、一言いただけますか。

吉田:自分では考えもしない使い方をいつもお客さんに教えてもらっていて、次のアイデアになっています。
また、色々ご意見いただけること、楽しみにしています。

-:ありがとうございました。
展示会、よろしくお願いします。





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