近藤幸男
近藤幸男さんと千島笹
手仕事の道を志し、京都で竹工芸を学び独立された近藤幸男さん。長年、本州の真竹を用いた作品を手掛けてこられましたが、
故郷・北海道へ戻ったことをきっかけに、
地元に自生する千島笹(チシマザサ)の魅力に惹かれます。
長い冬、深く積もる雪に耐えて育つ千島笹は、
細く短く、曲がりやねじれも多いため、
ひごに仕立てるまでには大変な手間を要します。
それでも、笹の中でも世界屈指ともいわれる強靱さを持ち、
その細く丸みを帯びたひごには、千島笹ならではの繊細な表情が宿ります。
近藤さんは、その一本一本と丁寧に向き合いながら、
愛着を込めて作品へと編み上げています。
長い年月をかけて自ら燻し育てた燻煙竹(くんえんちく)も、近藤さんならではの素材です。
味わい深い燻煙竹で編まれた花器は、楚々と咲く野の花に静かな存在感を添え、
草花のみずみずしい表情を引き立てます。
ご自身でも山野草を育てる近藤さん。
草木とともに暮らす日々の中で生まれる花器は、季節の移ろいを映しながら、
花のある暮らしの豊かさをそっと教えてくれます。
【作者ミニインタビュー】
花器を作り始めたきっかけは、お客様からのご要望でした。でも、自分で山野草を育てるようになってからは、
花器の姿が以前よりも具体的に思い描けるようになりました。
「こんな花には、この形がいいかもしれない。」
そんなふうに、花が次の作品を教えてくれるようになったのです。
燻煙竹は、専用の小屋で二年ほどかけて燻してつくります。
十分に煙を回すため、人里から離れた場所でなければできない仕事です。
燻し終えた竹は、表面に付いたコールタールを一本一本丁寧に洗い落とします。
とても手間のかかる素材ですが、出来上がった燻煙竹の詫びた趣と、
奥行きのある艶を見るたびに、「やはり、千島笹はいいな」と感じます。
花田オンラインショップのうつわは、九段店舗にて同時に展示販売しております。
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